2024年12月、それぞれのペースでハーフマラソンに挑むランニング桜島の参加者=鹿児島市桜島横山町
昨年12月のランニング桜島(鹿児島市)で一時心肺停止になったランナーの救命に貢献したとして、同市消防局は14日、鹿児島玉龍高校1年の小園凜香さん、井上厘さん、野間口実緒さんに感謝状を贈った。
大会のボランティアスタッフだった3人は、桜島横山町のコース上で男性ランナー(71)が倒れ込む現場に遭遇。「倒れている人がいます」と大きな声を上げ、居合わせた医療関係者に引き渡した。心肺停止と分かると、近くの物産館まで走って自動体外式除細動器(AED)を運んだ。施した措置と時刻をメモし、駆けつけた消防隊員に渡して円滑な救命につなげた。
同校で感謝状贈呈式があった。医療系の仕事を目指している井上さんと野間口さんは「男性が助かったと聞き、心からほっとした。この経験を生かしたい」。父親が市消防局職員の小園さんは「はじめは頭が真っ白になったが、落ち着くよう自分に言い聞かせた。父の教えが生きた」とはにかんだ。