鹿児島市住吉町15番街区(手前)=2024年1月(本社チャーター機から)
鹿児島県は17日の県議会総合政策建設委員会で、鹿児島港の港湾計画の一部変更案を説明した。3区域を見直す。本港区南端の城南地区では小型船だまりを東側に移設するほか、住吉町15番街区の海沿いを埋め立てて緑地とする。
今回の一部変更は、増加するクルーズ船需要への対応や、本港区再開発の指針であるエリアコンセプトプランに基づくにぎわい創出が目的。
港湾空港課によると、城南地区の見直しは臨港道路の渋滞対策として県が従来から検討している道路整備を見据えたもの。現在約100メートル離れている二つの臨港道路(本港区線と新港区線)をつなげるため、船だまりの一部を埋め立てて道路を通す。
現行計画では船だまりの残り部分を引き続き使用することになっているが、変更後は全て埋め立て、東に隣接する県有地を現在と同じ深さ2メートルに掘削する。船を係留できる場所は、市中央卸売市場魚類市場先の土地も活用して現計画と同じ長さ360メートルを確保する。
新たに埋め立てることになる船だまり部分は、住吉町と地続きとなる。県は「一体となった利活用が可能になる」と説明する。
このほか本港区北ふ頭では、既存岸壁の用途にクルーズ船寄港を加える。昨年3月に設置した浮桟橋も計画に反映する。中央港区では、マリンポートかごしまで計画するマリーナ用の小型桟橋について、一部を旧木材港区で整備するよう変更する。
県は計画案を、学識経験者や港湾関係者、国などで構成する18日の県地方港湾審議会計画部会で示す。