「実に狡猾だ」…鹿児島県が4月導入検討の子ども医療費助成巡り南種子町長憤まん ひとり親家庭や重度心身障害者の置き去り批判

2025/03/19 16:00
イメージ写真
イメージ写真
 鹿児島県が4月導入を検討している子ども医療費助成制度について、南種子町の小園裕康町長は18日の町議会一般質問で「市町村に負担を押しつけようとしている」と批判した。

 新制度は課税世帯の未就学児の窓口支払いを月3000円とする現物給付方式。全市町村が独自で3000円を負担するため窓口支払いが無料となる。ただ、重度心身障害者やひとり親家庭への助成は後日還付のままで、窓口負担をゼロにしようとすると県の補助対象外となる。市町村の財政負担はさらに増える形で、小園町長は「実に狡猾(こうかつ)だ」と不満をぶつけた。

 新制度の検討段階で、複数の自治体から「障害の有無や家庭状況で差別はできない」などと問題視する声が上がっていた。小園町長は、制度決定の過程について説明を求める塩田康一知事宛ての公文書を2月19日付で送付したと明かし、「回答は担当課のメールにとどまり、内容も確認事項と異なる。不誠実な対応だ」と断じた。

鹿児島のニュース(最新15件) >

日間ランキング >