ネットラジオ「ほのぼの坊津」の画面
鹿児島県南さつま市坊津に赴任した地域おこし協力隊員の堀内元気さん(41)と橋口里菜さん(29)が手がけるインターネットラジオ「ほのぼの坊津」が好評だ。東京のFM局で長くDJを務めた堀内さんがリードし、2人が任務とする移住促進や空き家対策の情報発信のほか、地域の話題を語る。身近で本格的な配信を住民も楽しみにしている。
神奈川県出身の堀内さんは東京・吉祥寺を拠点とする「むさしのFM」で16年間、番組制作やDJとして活躍。2023年4月、妻で女性デュオ「nutmeg(ナツメグ)」の歩さんと家族5人で坊津町久志に移住した。これまでの経験を生かそうと配信を思い立ち、先に坊津町清原地区に赴任していた橋口さんに声をかけた。同年12月から本格的に開始した。
番組は週1回程度で約10分。十五夜などの行事案内のほか、方言やごみ分別の難しさ、イノシシとの遭遇といった日常を面白おかしく話す。地元ガイドと山を登る実況も。56回配信し、3月12日は橋口さんが中心となって改修に取り組む移住おためし住宅「ここきよハウス」で収録した。
渋い声の堀内さんと橋口さんの明るいトークが評判で、地元の主婦米山綾子さん(70)は「聞いているとニコニコ元気になる」。市総合政策課の松元星斗さん(32)は「移住者目線で地域を全国に紹介してもらい説得力がある」と話す。
橋口さんは「一人でも多くの移住につながれば」。堀内さんは「いつでもどこでも聞き流しながらのスタイルで情報を伝えられる。想像膨らむ音の力で坊津を発信したい」と意気込む。
「ほのぼの坊津」で検索。スポティファイやアマゾンミュージックなどで聞ける。