黄金色に輝くブリの稚魚「モジャコ」漁。何度も網を広げては引き揚げる過酷な戦いが種子島・屋久島の近海で始まった【動画アリ】

2025/03/26 06:00
モジャコが付いた藻を引き揚げる漁師=25日、種子島沖
モジャコが付いた藻を引き揚げる漁師=25日、種子島沖
 ブリの稚魚「モジャコ」の漁が鹿児島県の種子島、屋久島の近海で始まっている。25日は晴天に恵まれ、日の出前に20隻以上の漁船が種子島西岸の各港から出発。モジャコが付いた藻を求め、両島の間の海域で何度も網を広げては引き揚げていった。

 県水産振興課によると、漁の許可期間は3月1日~7月末。今年は低水温が続き、実際の操業は屋久島が18日など遅れて始まった。例年4月にピークを迎える春の風物詩は体力的に過酷な漁でもある。

 西之表市の奥村洋海さん(54)はモジャコ漁25年のベテラン。昨年は期間中に約700キロを捕った。「3月は量が少ないが、最初にふ化した『一番子』は生命力があるとして養殖業者に好まれる」と話す。

 種子・屋久や長島が主な漁場で、鹿児島県が生産量日本一を誇る養殖ブリの種苗に使われる。5キロ前後になるまで、2年ほど育てて出荷する。

 2025年は県内10漁協で計741万4000匹を採捕する計画。24年は計画に対する充足率が92%だった。

鹿児島のニュース(最新15件) >

日間ランキング >