離島の生活航路復活…景色も楽しめるフェリー屋久島2、半年ぶりに運航 パンや魚などの生鮮食品積み、屋久島へ出航

2025/03/28 11:00
折田汽船の社員に見送られながら半年ぶりに再開したフェリー屋久島2=27日、鹿児島市の鹿児島港本港区南ふ頭
折田汽船の社員に見送られながら半年ぶりに再開したフェリー屋久島2=27日、鹿児島市の鹿児島港本港区南ふ頭
 エンジン機器のトラブルで長期欠航していた「フェリー屋久島2」が27日、約半年ぶりに運航を再開し、午前8時半に鹿児島港本港区南ふ頭(鹿児島市)を出発した。島内の貨物輸送も担う生活航路の復活に関係者らは安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 運航する折田汽船(同市)によると、再開初便は乗客15人と車両8台、パンや魚などの生鮮食品を屋久島へ運んだ。屋久杉トレッキングが目的の高知市の会社員安住円さん(48)は「高速船の予定だったが、再開と知って景色が楽しめるフェリーに変えた。運が良かった」と笑顔を見せた。

 屋久島2は1993年就航。昨年10月の定期点検で、エンジンの回転数を落とす「減速機」とエンジンを接続する部品に亀裂が見つかり欠航した。町は昨年12月から3月末まで同業他社に代替輸送を委託し、県も経費の一部を補助する。

 同社の折田新吾常務は「島民をはじめ利用者や関係者に迷惑をかけ申し訳ない。船の点検や整備を強化し、安全運航を続けることで島民の気持ちに応えたい」、荒木耕治町長は「島民も待ち望んでおり大変うれしい。運航事業者には安全運航に尽力してもらいたい」と話した。

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