鹿児島県統計協会は28日までに、2022年度の市町村民所得の推計を発表した。1人当たりの所得トップは宇検村の298万2000円(前年比6.6%増)で、クロマグロやクルマエビなどの海面養殖の業績が好調だった。最低は三島村の193万2000円(9.1%減)。
1人当たりの市町村民所得は、給与や利子などによる所得と企業所得の合計を人口で割ったもの。分母となる人口の増減も影響する。増加率トップは大和村の10.7%。公共事業の影響で土木・建設業が伸び、業者の所得が増えた。
市町村民所得そのものの増加率トップは大和村の9.7%。宇検村5.6%、霧島市4.1%と続いた。奄美市も3.4%で、奄美地域は好調だった。スポーツ合宿の受け入れやクルーズ船の寄港などで飲食・宿泊業が伸びているという。
新型コロナウイルス禍からの回復で宿泊・飲食や卸売業などが伸び、1人当たりの所得は38市町村で増えた。平均は272万2000円(2.6%増)。鹿児島、薩摩川内、霧島、志布志、奄美、伊佐、さつま、長島、大崎、宇検の10市町村が上回った。県平均との格差が80%以上100%未満は31市町村、80%未満は2町村だった。