ダンスで体を動かして交流する学生たち=鹿児島市のかごしま国際交流センター
鹿児島市の大学生らが、外国にルーツを持つ子どもやその親を対象に月1回の交流会を続けている。昨年3月に発足した学生ボランティア団体「FROLIK(フローリック)」で、長期休みの宿題サポートや学校の配布プリントの解説など身近な生活支援にも取り組む。約20人のメンバーは「自分たちも成長させてもらえる場。みんなの居場所になれば」と意気込む。
3月中旬、同市加治屋町のかごしま国際交流センターで交流会が開かれた。中国やエジプト出身の5家族が参加。「ひな祭り」をテーマに学生たちが風習をクイズで紹介、一緒に紙コップを使った工作にも挑戦した。
4回目の参加という鹿児島大付属小2年生は「毎回にぎやかで楽しい」。大連出身の母親(38)は「日本の文化を教えてもらえる。こんな風に接してくれる場所はあまりない。ありがたい」と話す。
発起人は、鹿児島国際大学を今春卒業した池田彩花さん(24)。同センターの居住施設に入居していた時、同じフロアの外国人留学生家族から日常の困りごとをよく聞いたという。気軽に相談できる場をつくるとともに、コロナ禍で活動が制限されてきた自分たちの企画力や行動力をつけようと周囲に声を掛けた。口コミで広がり、現在はインドネシアや台湾、カンボジアなどの留学生もメンバーに加わる。
「鹿児島に住む外国人も増えている。もっと多くの家族に参加してもらえたら。学生の仲間も増えるとうれしい」と池田さん。4月の会は6日午前10時~午後0時半、かごしま国際交流センター研修室で開く。「いろいろな文化を知ろう」をテーマに、参加者の国の文化紹介を聞いたり、工作をしたりする。前日までにメールfrolik2024kagoshima@gmail.comで申し込む。