青空の下、黒酢の仕込みをする職人たち=7日、霧島市福山町福山
鹿児島県霧島市福山の特産品、黒酢の春の仕込みが始まっている。坂元醸造のつぼ畑では7日、晴天の下で職人たちが黒いかめつぼに原料を入れる作業を進めた。6月末まで続く。
職人は4人一組で、一つ54リットルのつぼに混ぜこうじと蒸し米、地下水、振りこうじを順に入れていく。仕込み後は週1回、見回りをして発酵・熟成させる。黒酢になるまでに仕込みから1年以上かかるという。
つぼを使った米酢造りは江戸後期から200年以上続く。今年は、先代の坂元昭夫社長が「くろず(黒酢)」と名付けてから50年。坂元宏昭醸造技師長(51)は「節目となる特別な年。しっかりと管理をして、いい黒酢を届けたい」と話した。