夢をかなえた人気者が…長崎県壱岐島沖・医療ヘリ墜落事故で亡くなった医師 早すぎる死に、同級生や恩師はショック隠せず

2025/04/09 06:30
鹿児島市のラ・サール学園(同ホームページから)
鹿児島市のラ・サール学園(同ホームページから)
 「医師になりたい」。長崎県壱岐島沖の医療搬送用ヘリコプターの事故で亡くなった男性医師(34)は、鹿児島市で過ごした小中高校時代の夢を実現し、地域医療に情熱を傾けてきた。「明るく、いつも周りに人が集まってくる人気者だった」。同級生や恩師らは突然の死を悼んだ。

 小学校の担任だった教諭(59)は「負けん気が強く、勉強も運動も何でも一生懸命な子だった。とても優しくて、周囲から信頼されるリーダー的な存在だった」と振り返る。

 グループ学習で特別養護老人ホームを訪れ、交流した内容を発表した時の姿が記憶に残っているという。医師になる夢をかなえた教え子の早すぎる訃報に「残念だ」と悔しがった。

 ラ・サール中学・高校で教科担任だった60代男性教諭は「きれいな字が印象的で真面目な生徒だった。患者に寄り添い続け、模範のような医師だっただろう」と惜しんだ。笑顔が絶えない明るい性格で、級友が集まってくるクラスの人気者だったという。「彼と接した他の教員らも突然の訃報に驚き、ショックが隠せない様子だ」と話した。

 高校時代に同級生だった医師(34)は「同じ環境の仲間で、ただただショック」と声を落とした。「最後まで患者に寄り添って頑張ったのだろう。誇らしく思う。ゆっくり休んで」とねぎらった。自身もドクターヘリに搭乗している。「新たな犠牲者を出さないためにも、関係機関に事故について伝えてほしい」と原因解明を求めた。

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