使用済みカイロには使い道があった…大阪万博周辺河川の水質改善へ、日置市から8トン輸送

2025/04/10 11:15
使用済み使い捨てカイロを積み込む松木薗利範さん(中央)ら=日置市伊集院
使用済み使い捨てカイロを積み込む松木薗利範さん(中央)ら=日置市伊集院
 鹿児島県日置市の伊集院こどもふれ愛食堂と城山観光(鹿児島市)は、日置市の回収箱や同社に寄せられた使用済み使い捨てカイロ計8トンを名古屋市に搬送した。カイロに使われる鉄の粒は水の浄化作用があるとされ、大阪・関西万博会場周辺を流れる河川の水質改善などに利用される。ふれ愛食堂の松木薗利範事務局長(69)がトラックのハンドルを握り、4日届けた。

 城山観光が2022年度から、持続可能な開発目標(SDGs)に対応した取り組みとして実施する。従業員をはじめ、系列ゴルフ場でラウンドを終えたゴルファーからも寄せられた。日置市では取り組みに賛同した松木薗さんが13カ所に回収箱を設置するなどして協力してきた。

 3日の積み込み作業には同社の堀之内秀一執行役員も駆け付け、23、24年度に集めた分をクレーンで荷台に載せた。堀之内執行役員は「寄せられた善意を環境改善に役立ててもらえたら」と願った。

 カイロは全国で回収している「Go Green Japan」(愛知県)の名古屋にある物流センターに下ろした。往復約2200キロを走行した松木薗さんは「今後も活動を続けていきたい」と話した。

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