【豚熱Q&A】人に感染するの? 感染豚肉は食べても大丈夫? 県民ができることは?

2025/04/12 20:43
〈資料写真〉豚にワクチンを接種する様子=2023年9月、鹿児島県提供
〈資料写真〉豚にワクチンを接種する様子=2023年9月、鹿児島県提供
 鹿児島県に隣接する都城市で、死んだ野生イノシシから豚熱(CSF)感染が確認されました。豚熱の特徴や養豚業者への影響、まん延防止へ向けて私たちができることなど、国や鹿児島県に取材してまとめました。


  豚熱(CSF)はどのような病気ですか。

  ブタやイノシシが感染する家畜伝染病です。以前は「豚コレラ」と呼ばれていました。感染力が強く、致死率が高いことが特徴です。家畜伝染病予防法では、感染が発生した農場の家畜は全て殺処分するよう規定しています。

  人にも感染しますか。

  人には感染しません。感染した豚肉が市場に出回ることはなく、仮に感染した豚肉を食べても、人体に影響はありません。

  豚熱の国内発生状況は。

  2018年9月に岐阜県で26年ぶりに発生して以降、養豚では24都県で計98事例が発生し、約43万頭が殺処分されました(7日現在)。イノシシは39都府県で8434頭(2日現在)が確認されています。

  豚熱感染を防ぐ対策は。

  イノシシなどの野生動物を養豚場に近づけず、ウイルスを侵入させないことが重要です。侵入防護柵や防鳥ネットの再点検、畜舎に入る前の手指や車両の消毒、畜舎ごとの専用長靴の設置など、家畜の所有者が「飼養衛生管理基準」に従った行動を取ることが求められています。

  豚熱ワクチンの効果は。

  適切に接種すれば発症を防げますが、免疫を獲得しないブタも一定数います。鹿児島県では免疫付与率80%を目標にしています。

  豚熱ウイルスの拡散防止のために県民ができることは。

  豚熱ウイルスを山林から持ち帰らないことが大切です。具体的には(1)靴の泥は山で落とす(2)イノシシを誘引しないために、残った飲食物は持ち帰る(3)家畜のいる施設には近寄らない(4)イノシシの死骸を見たら管轄の自治体に連絡する-ことが挙げられます。

(鹿児島県への取材や農林水産省ホームページから)

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