消えがちな横断歩道の白線…塗り直し費用を抑制へ間隔が2倍OKになったけれど、視覚障害者は大丈夫だろうか

2025/04/16 18:03
白線の間隔が広がった横断歩道を歩く参加者=15日、鹿児島市の谷山支所前交差点
白線の間隔が広がった横断歩道を歩く参加者=15日、鹿児島市の谷山支所前交差点
 鹿児島県警は15日、白線の間隔を広げた新基準の横断歩道を整備する際の参考意見にしようと、1月にできた鹿児島市谷山中央地区にある谷山支所前交差点で体験会を開いた。視覚障害の当事者2人を含む約15人が参加。「問題なく歩けた」「視力の程度によって受ける印象が変わるだろう」などと意見を交わした。

 警察庁の通達や県警交通規制課によると、2024年7月の関係規則改正で、これまで45~50センチと定められていた間隔が最大90センチまで広げられるようになった。県内には同交差点と照国町交差点(同市)の少なくとも計2カ所3本がある。

 新基準の横断歩道は、塗り直し費用や耐久性向上が図られる一方、目の不自由な人が認識しにくくなる懸念がある。15日の体験会に参加した県視覚障害者団体連合会の田中勉会長(61)は「足裏の感覚で白線を確かめる人もおり、間隔が広がりすぎると気になる人が現れるかもしれない」と指摘した。

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