就任会見で抱負を語る大達弘明本部長=17日、鹿児島市の第10管区海上保安本部
第10管区海上保安本部の大達弘明本部長(56)は17日、鹿児島市の同本部で就任会見を開いた。自然災害への対応や東シナ海での海洋権益の確保、海上交通の安全維持を重点課題に挙げ「日頃から関係機関との連携を深め、南九州の平和で豊かな海を守りたい」と抱負を語った。11管次長から15日付で着任した。
昨年8月の日向灘沖での地震に触れ、離島支援や南海トラフ地震の対応について「巡視船艇や航空機を速やかに配備し、的確に救助活動や物資輸送に当たる」と話した。福島第1原発事故の復興支援に従事した経験も生かしたいと語った。
中国船による尖閣諸島周辺への侵入に関しては、依然として予断を許さないと指摘。「10管として、増強された巡視船などを最大限活用し、冷静かつ毅然(きぜん)とした対応を取る」と述べた。
広島県出身。海上保安大学校を1991年に卒業し、福島海上保安部長や海上保安庁装備技術部管理課長などを歴任した。