世界最優秀のウイスキー貯蔵管理者に選ばれた神前拓馬さん=3月末、ロンドン(小正嘉之助蒸溜所提供)
英国のウイスキー専門誌が主催する国際コンペ「ワールド・ウイスキー・アワード(WWA)2025」関連で、業界に貢献した人物などが対象の貯蔵管理部門の頂点に、小正嘉之助蒸溜所(鹿児島県日置市)の神前拓馬さん(36)が選ばれた。熟成や品質管理の技術が高く評価されとみられる。
同蒸溜所は、たる貯蔵米焼酎「メローコヅル」を生み出した小正醸造(同)の子会社で、主要なウイスキーに焼酎だるを使う。神前さんは貯酒管理チーフで、小学校跡や潮風を取り入れた7カ所の貯蔵庫で約1万たるの管理に携わる。
受賞は「アイコンズ・オブ・ウイスキー(IOW)」の世界最優秀貯蔵庫責任者賞。世界のエリア別代表の中から3月末に選出された。神前さんは「世界的評価はうれしい。今後も焼酎造りの伝統や地域性を大事にしたい」と話した。
嘉之助蒸溜所ではこのほか、WWAのテイスト部門カテゴリー別国内最高賞で3銘柄が受賞。デザイン部門でも限定商品を対象にしたカテゴリーで世界最高賞だった。