落ち葉でレール滑走、市電ブレーキ間に合わず…軽乗用車と衝突・脱線 乗客5人けが 市交通局、重大事故と報告

2025/04/22 11:23
市電と軽乗用車が接触した現場=2日午後6時40分、鹿児島市郡元1丁目
市電と軽乗用車が接触した現場=2日午後6時40分、鹿児島市郡元1丁目
 鹿児島市郡元1丁目の交差点で2日に起きた市電と軽乗用車の衝突事故について、市交通局は21日、市電の運転士が軌道敷内で停車中の車に気づきブレーキをかけたが、軌道にたまったクスノキの落ち葉の影響で滑走し、間に合わなかったと、市議会産業観光企業委員会に報告した。

 報告によると、市電は時速約30キロで走行中、約80メートル先の車に気づきブレーキをかけた。通常45メートルほどで停止するところ、滑走していると感じ車輪のロックを防ぐ措置などを取ったが止まらず、時速約15キロで車に衝突。はずみで前方台車の車輪2軸が脱線した。市電の乗客5人が軽傷を負った。

 市内では秋のイチョウ、春のクスノキと街路樹が落葉するため、同局では日常的に落ち葉除去や砂まきをして滑走防止に努めている。事故を受け、こうした対策を徹底するほか、枝の伐採などを道路管理者と協議するとしている。

 道路交通法は、路面電車が接近してきた際に車はすみやかに軌道敷外に出るか、必要な距離を取ることを定めている。同局は、事故の原因は軽乗用車側にあるものの、車両脱線事故(重大事故)として九州運輸局に報告した。

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