新入社員が提案、先輩と2人で2年かけて街を巡り取材…「ディープとローカル意識した」本を出版、イワシにちなんで104ページ 阿久根市の下園薩男商店

2025/04/22 20:30
完成したガイド本と地図を手にする松出莉子さん(左)と泉野由起さん=阿久根市鶴見町のイワシビル
完成したガイド本と地図を手にする松出莉子さん(左)と泉野由起さん=阿久根市鶴見町のイワシビル
 鹿児島県阿久根市の下園薩男商店が4月、阿久根の街と人をPRするガイドブック「旅するわたし 阿久根とあなたをつなぐ本」を発行した。イワシにちなみ104ページに及ぶ本は、地元の多彩な情報が満載。同社の宿泊施設イワシビルのスタッフ2人が取材に飛び回り、2年かけて作りあげた力作だ。

 制作開始は2023年。宿泊客からお勧めの飲食店や観光スポットをよく尋ねられるため、新入社員だった松出莉子さん(24)が下園正博社長にガイドブック作りを提案し、先輩の泉野由起さん(38)とともに取材と編集を任された。

 「ディープとローカルを意識した」と2人。市内全域からカフェや居酒屋、温泉、土産店など29店舗を収録し、別紙で地図を付けた。泉野さんがそれぞれの店主と対話を重ね、魅力をコメントした。冊子の半分近くを占めるインタビューは松出さんの担当。地元で著名な9組の街への思いを紹介した。

 「どこから読み始めても楽しめるように」と、散策コースや名物のイワシの解説、港の猫など、内容はバラエティーに富む。2人は「阿久根は海が美しく、外から来た人を温かく受け入れる街。何度でも訪れて、自分だけの阿久根の魅力を見つけて」と呼びかけた。

 「旅するわたし-」は1100円。イワシビルなどで扱う。出版を記念し、25日午後6〜8時に同市の風テラスあくねでトークイベントがある。無料。まちの灯台阿久根=0996(72)3646。

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