酒類鑑評会の「炭酸割り」の部に出品された焼酎が並ぶ会場=22日、熊本市の熊本合同庁舎(熊本国税局提供)
熊本国税局は22日、2025年酒類鑑評会の結果を発表した。今回から本格焼酎部門にアルコール度数35度以上で特別な製法を使っている「チャレンジ」と、炭酸水で割ることを前提とする「炭酸割り」の2つの区分を新設した。
製造年月を限定する従来の「一般酒」を合わせた3区分に、鹿児島県からはサツマイモや麦、黒糖、米を原料とする計322点(昨年比68点増)の出品があり、優等賞は計69点(同7点増)だった。管内(熊本、大分、宮崎、鹿児島)4県で出品数、優等賞数ともに最多だった。
国税局は、芋焼酎を「穏やかな香りで味のなめらかなものが多かった」と講評、黒糖は「すっきりとした香味のものなどが出品され、バランスのとれたレベルの高いものとなっていた」と評した。サツマイモ基腐(もとぐされ)病については「農家によるほ場での対策や収穫時期の前倒し、新品種への植え替えなどで昨年よりも改善が見られた」とした。
県内の入賞銘柄は次の通り。かっこ内は製造場、杜氏(とうじ)・製造責任者(敬称略)。同一銘柄の重複出品、入賞があり、合計入賞数とは一致しない。
【一般酒】サツマイモ
白麹仕込三和鶴(三和酒造、和齊力)黒麹仕込三和鶴(同)
芋焼酎野海棠(祁答院蒸溜所、山下貴之)野海棠赤(同)
田苑芋(田苑酒造、松下英俊)田苑芋黒ラベル(同)
蔵の神(山元酒造、上中真人)
小鹿(小鹿酒造第一工場、内倉繁美)
小鹿(小鹿酒造第二工場、上園芳和)
さつま諸白(鹿児島酒造黒瀬杜氏伝承蔵、弓場裕)
さつま木挽(雲海酒造出水蔵、溝上翼)
さつま島美人(南洲酒造、竹山裕二)
黒利右衛門(指宿酒造、黒瀬和吉)
さつま白波明治蔵(薩摩酒造花渡川蒸溜所、下津裕也)
小松帯刀(吹上焼酎、下別府和広)
貴匠蔵(本坊酒造津貫蒸溜所、折田浩之)
田倉(高良酒造、高良武信)
黒白波(薩摩酒造頴娃蒸溜所開聞蔵、安藤裕二)
あらわざ桜島(本坊酒造知覧蒸溜所、田中智彦)
福金山(薩摩金山蔵、東條健太)
薩摩黒七夕(田崎酒造、野崎充紀)薩摩芳醇七夕(同)
海童(浜田酒造傳藏院蔵、大園栄作)
明るい農村(霧島町蒸留所、山田和磨)
サニークリーム(国分酒造、安田宣久)
黒伊佐錦(大口酒造本社工場、安徳裕樹)
黒伊佐錦(大口酒造第二蒸溜所、山之上則久)
大隅(大隅酒造、斯波大幸)
さつま黒若潮(若潮酒造、高吉誠)さつま若潮紅はるか(同)
華奴(太久保酒造、坂元博明)侍士の門(同)
呑酔楽(天星酒造、小薗崇樹)天星ミチシズク(同)
▽麦
十二萬七千七百五十(薩摩金山蔵、東條健太)
伝説(浜田酒造傳藏院蔵、大園栄作)
大隅(大隅酒造、斯波大幸)
▽黒糖
氣白麹仕込み(西平本家、小瀬戸悠悟)
れんと(奄美大島開運酒造、高妻淑三)
じょうご(奄美大島酒造、安原淳一郎)浜千鳥乃詩(同)
島のナポレオン(奄美大島にしかわ酒造、永喜竜介
【チャレンジ】
茶房大海庵(大海酒造、前田直樹)
手造り焼酎石蔵焼き芋(白金酒造石蔵、東中川太)
【炭酸割り】
サツマイモ Bliss-Time(小鹿酒造第二工場、上園芳和)
アップルランス(大海酒造、前田直樹)
石の蔵から(本坊酒造津貫貴匠蔵、今釜義博)
彩響(薩摩酒造頴娃蒸溜所開聞蔵、安藤裕二)
薩州赤兎馬20%(浜田酒造焼酎蔵薩州浜田屋伝兵衛、原健二郎)
伊佐小町(大口酒造本社工場、安徳裕樹)
やまと日和(白金酒造平松工場、長崎寛規)
大隅(大隅酒造、斯波大幸)
大金の露(新平酒造、大和弘明)
▽黒糖
あまみ六調(奄美大島開運酒造奄美伝承蔵、大山隆盛)
まんこい(弥生焼酎醸造所、川崎洋之)
紅さんご(奄美大島開運酒造、高妻淑三)
じょうご(奄美大島酒造、安原淳一郎)
▽麦
田苑金ラベル(田苑酒造、松下英俊)
▽米
メローコヅルエクセレンス(小正醸造、大牟田和宏)