職場での熱中症死傷者、過去10年で最多 前年から2.5倍 死亡2人、休業36人 鹿児島県内、屋内の作業でも多発 労働局が対策要請

2025/04/26 14:30
〈イメージ〉扇風機付き作業服を付けて仕事をする作業員
〈イメージ〉扇風機付き作業服を付けて仕事をする作業員
 鹿児島労働局は25日、鹿児島市で労働災害防止団体等代表者会議を開き、2024年の県内事業所での熱中症死傷者は38人で、前年の約2.5倍と急増し、過去10年で最多だったと発表した。永野和則局長は「今夏も平年より暑いことが予想されている。こまめな水分補給など、職場での対策徹底を周知してほしい」と各団体へ要請した。

 同局によると、24年は職場での熱中症で2人が死亡し36人が休業した。業種別では、屋外での作業が多い建設業が最も多い7人だったが、製造業や商業といった屋内作業が多い業種でも死傷者が出ている。

 今年6月には労働安全衛生規則が改正され、熱中症の重篤化防止の「体制整備」「手順作成」「関係者への周知」が事業者に義務付けられる。参加した県労働基準協会の大津学会長は「これまで以上に各機関と連携して対策していく」と話した。

 会議には労働局のほか、建設業や貨物運送業の労災防止団体9機関が参加した。

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