2年連続の「待機児童ゼロ」を発表する下鶴隆央市長=28日、鹿児島市役所
鹿児島市の下鶴隆央市長は28日の定例記者会見で、市の認可保育施設の待機児童(4月1日現在)が、2年連続で「ゼロ」になったとを明らかにした。2022年には全国ワーストを記録しており、市は定員拡大などの対策を進め、24年4月に初めて解消していた。
鹿児島市は、希望しても認可保育所などに入れない待機児童が22年4月時点で全国の市区町村で最多の136人だった。
定員増と保育士確保、空き施設の情報提供など利用調整の3本柱を中心に対策を進め、23年には21人に減少、24年に解消した。定員は25年4月で前年比161人増の1万3982人となっている。
一方で特定施設を希望するなどの理由で施設に入れない「利用保留児童」が4月現在で276人(前年比138人減)おり、課題となっている。
市は本年度の当初予算に、保育所の整備補助を含めて待機児童対策に23億円余りを計上した。保育士の処遇改善や交流サイト(SNS)を活用した積極的な利用調整などに継続して取り組む。