鹿児島県鹿屋市は今夏、県内自治体で初めてインターネット上の仮想空間（メタバース）を使った「メタバース婚活」を開く。結婚を希望する独身者に新しいスタイルの婚活の場を提供し、内面を重視した出会いを促進する狙い。２８日、参加者の募集を開始した。

　開催は７月１２日。メタバース上で本人の分身となるアバターを通し、名前や顔、年齢は非公開で参加する。異性の相手と１対１で５～１０分ずつ話した後、ステージで自己ＰＲ。その後、気になった相手をマッチングシートに記入しカップルが発表される。メタバース内でやりとりできる「デジタル仲人」が操作法や婚活に関するスキルアップ、自己表現をサポートする。

　成立したカップル向けに１週間後に「アバターデート」を開催。任意参加の「リアルデート」を同市天神町のユクサおおすみ海の学校で開く準備も進める。

　市政策推進課の迫恵美主任主事（４２）は「外見や肩書に左右されずに相手を選べるのでは」と語る。市はこれまで野外で婚活イベントを実施してきたが、「どちらかというとインドア派という人や、オンライン上での出会いに抵抗のない若者も多い。より参加者の幅を広げたい」と話した。

　対象は、結婚後に市内で暮らす意思がある２０～３９歳の独身男女各１０人。応募多数の場合は抽選。参加費２０００円。市の公式ホームページなどから申し込む。独身誓約や本人確認書類の提出が必要。６月２６日締め切り。同課＝０９９４（３１）１１２５。