横田慎太郎さんについて話す真之さん(右)とまなみさん=いちき串木野市のいちきアクアホール
プロ野球阪神でプレーし、2023年7月に28歳で死去した横田慎太郎さん=鹿児島実業高校卒=の父真之さん(62)と母まなみさん(63)による講演会が、鹿児島県いちき串木野市のいちきアクアホールであった。脳腫瘍を患いながら講演活動に励むなど、息子が懸命に生き抜いた日々を振り返った。
串木野ロータリークラブの創立60周年記念事業で、4月26日にあった。会では横田さんを特集したテレビ番組を視聴。引退試合となった19年の2軍戦で、視力に異常がありながら好返球した「奇跡のバックホーム」の場面では会場から拍手が起きた。まなみさんは「こつこつ頑張る姿を見ていたので夢のようだった」と当時の心境を語った。
引退後は病気や悩みで苦しむ人の力になりたいと全国で講演し、「一緒に頑張りましょう」などと声をかけていたと明かした。医師から「声が出せなくなる」と言われていた手術の後に言葉を発し、周囲を驚かせたという“奇跡”も紹介した。