巣穴のえさを運ぶオーストンオオアカゲラ=龍郷町
奄美大島だけに生息する固有種で国指定天然記念物のオーストンオオアカゲラが、繁殖時期を迎えている。13日は木に穴を開けて作った巣の中のひなに、親鳥が懸命にえさを運ぶ姿が見られた。16日まで愛鳥週間。
オーストンオオアカゲラはキツツキの仲間で、体長30センチほど。奄美市の自然写真家の常田守さん(71)によると、この巣のひなは2羽。穴から顔を出して外の様子をうかがう姿が見られ、早ければ14日に巣立ちする可能性があるという。
ひなが出た後の巣はコノハズクなどに利用され、オーストンオオアカゲラは「森の大工」と言われる。「無事に巣立ってほしい」と常田さん。“見習い大工”の成長は人だけでなく、きっと鳥たちも期待している。