力強い演技で優勝した女子の鹿実=県体育館
鹿児島県高校総合体育大会は17日、県内各地でボクシングなどがあった。新体操は団体があり、女子は鹿児島実が7大会ぶりに頂点に立った。男子も鹿実が制した。
18日は重量挙げなどがある。
■勝負の曲は「今夜はビート・イット」
女子の鹿実は米ポップスの名曲に乗り8年ぶりに壁を打ち破った。大きなミスなく高難度の構成を演じきり、最後のポーズで5人の笑顔がはじけた。
曲はマイケル・ジャクソン「今夜はビート・イット」。「誰でも分かる曲だけに、世界観を表現できるように気をつけた」(水元監督)という。ミュージックビデオを再現するような振り付けも織り交ぜた。
リスクの高い投げ技にもこだわった。4月の県学年別種目別選手権では失敗もあり、鹿児島純心女と大差の2位だった。それでも、二つのフープを足で投げたり、背中でフープを受けたりする技に恐れず挑戦。成功のたび歓声が上がった。
個人総合を制した1年八木や2年倉盛らが学年の垣根を越えて指摘し合い完成度を高めた。全国総体出場は、2019年に鹿児島市であった南部九州総体に県予選2位で出場して以来となる。
目標は8位入賞。3年の佛淵主将は「小学生のころに地元で見て憧れた舞台。みんなで最高の演技をしたい」と誓った。
■男子も表現力に磨き
男子の鹿実が表現力に磨きをかけた演技を披露した。静かな曲調の中に豪快なタンブリングを入れるなど意外性も盛り込んだ。福永コーチは「テーマは魅せること。完成度が高まってきた」と手応えを口にした。
前半はスローテンポの曲をしなやかに演じ、後半はアニメソングに合わせてスピード感を意識した。大きなミスはなく、3年山口や1年木下ら5人が息の合った連係を見せた。
今月下旬には連覇の懸かる全国大会・男子団体選手権が控える。米澤主将は「全国で戦う前にいいスタートをきれた。九州総体でも全国の出場権をとれるように細かな動きを修正したい」と気を引き締めた。