建設から100年以上が経過する広瀬川橋梁=出水市
鹿児島県出水市の椎木伸一市長が「総合調整権」を行使した広瀬川漁業協同組合の内木場司組合長(75)が任期途中で辞任したことが27日、分かった。同日の理事会で中村良明理事(69)が後任に就くことが決まった。
内木場氏は昨年3月、組合長に就任。「一身上の都合」を理由に、任期途中の今年4月30日付で辞表を提出した。中村氏は取材に「今、大変苦労している漁協を守るために力を尽くしたい」と述べた。任期は2027年3月までの予定。
同漁協は米之津川の漁業権を持つ。肥薩おれんじ鉄道(熊本県八代市)や出水市によると、鉄橋補修を巡り、別の男性理事が21年10月、同社役員らを14時間にわたり拘束し、漁業権とは関係のない批判や叱責(しっせき)を繰り返した。
椎木市長は今年2月、漁協に対し地方自治法に基づく「総合調整権」を行使。不当・不誠実な行為を繰り返す男性理事の解任など組織改善を命じた。