白装束で泥まみれ、円陣組んでかけ声「チョシ、チョシ」 日置で豊作祈る「せっぺとべ」

2025/06/02 07:00
豊作を願って神田で飛び跳ねる青年たち=1日午前、日置市日吉
豊作を願って神田で飛び跳ねる青年たち=1日午前、日置市日吉
 水田で青年たちが泥を跳ね上げて踊り、豊作を祈る「せっぺとべ」が1日、鹿児島県日置市日吉の鬼丸神社と八幡神社近くであった。好天の下、白装束姿で肩を組んで輪になり、泥を飛ばしていた。

 400年以上前から伝わるお田植え祭で、「精いっぱい跳べ」を意味する。田んぼの土をこね、田植えをしやすくし、害虫を踏みつぶす所作を表す。

 両神社では各地区の子どもたちが棒踊りなどを勇壮に奉納した後、青年たちは近くの神田にそれぞれ移動。八幡神社では約3.5メートルある祭神の「大王殿でおどん」に先導され、神田で円陣を組んで「チョシ、チョシ」のかけ声に合わせて跳ね回った。

 茨城県取手市の大学3年、上田平歩樹さん(22)は昨年に続き、知人ら約15人と参加した。樗木地区の祖父重夫さん(86)の田んぼでも跳ねた。「祖父にも見せられて良かった。皆で一つになれた気がして楽しかった」と語った。

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