子どもたちに投げるこつを教える元ホークスの選手=鹿児島市鴨池2丁目の鴨池ドーム
福岡ソフトバンクホークスなどが主催する「九州スポーツキッズキャラバン」が5月25日、鹿児島市鴨池2丁目の鴨池ドームで開かれた。小学生約100人が参加。昨年現役を退いたソフトバンクの和田毅さんをはじめ、鹿児島レブナイズの元選手松崎圭介さんらと汗を流した。
教室はホークスの球団名がダイエーからソフトバンクに変わり20周年を記念したイベントの一環。サッカーやバスケットボールのプロチームと協力し、青少年の健全な育成やスポーツ人口の拡大を目的に九州各地で開いている。
参加者は3班に分かれ、ノックやバスケットボール体験を和やかな雰囲気で楽しんだ。現役時代、制球の良かった和田さんがバスケットボールのシュートを何度も外し、苦戦する場面も。姶良市の帖佐小6年長迫奏美さんは「和田さんは優しかった。(的をボールで狙う)ストラックアウトで的に当たって気持ち良かった」と喜んだ。
子どもたちと積極的に交流した和田さんは「きらきらした目で一生懸命取り組む姿に感動した」と話した。
■和田毅さんに聞く
鹿児島市の鴨池ドームで5月25日にあった九州スポーツキッズキャラバンで、元ソフトバンクホークスの和田毅さん(44)がアンバサダーを務めた。日米通算165勝を挙げるなど昨季まで22年にわたり活躍した左腕に、鹿児島のファンや子どもたちへのメッセージを聞いた。
-41歳で球速149キロの自己最速を記録するなど、活躍し続けられた秘訣(ひけつ)は。
「40歳までは絶対、第一線でやりたいという気持ちがあった。そのためには食事やトレーニングをどうするか、若い時から常に5年、10年先を考えながらやってきた。40歳を超えてからもピラティスなど新しいことに挑戦し、40歳からの3年間が一番楽しかった」
-鹿児島の印象は。
「平和リース球場で投げる機会はなかったが、2011年に薩摩川内市で岩崎翔(現オリックス)らと自主トレをした。火山灰が降ったのを覚えている。鹿児島は温暖な土地で、野球熱が高いイメージ。ホークスも公式戦を開催する。もっと普及していってもらいたい」
-子どもたちにスポーツ上達のアドバイスを。
「まずは興味を持つこと。興味を持つとまねをする。自分もプロ選手の投げ方をまねしたところから始まった。大学時代は球が遅く、(同期の)松坂大輔や、ヤクルトの石井一久さんを何度もまねした。今回のキャラバンも、子どもたちにスポーツに関心を持ってもらいたいとの思いがある」
■わだ・つよし
浜田高(島根県)から早稲田大を経て2002年に福岡ダイエーホークスに入団。米大リーグでもプレーし、16年に復帰したソフトバンクホークスで24年に引退。現在は同球団統括本部付アドバイザー。