さつま町の通信簿をつける薩摩中央高校生=さつま町虎居
「バスの本数-がんばりましょう」。鹿児島県さつま町のまちづくりを考えるワークショップ(WS)が同町虎居の薩摩中央高校であり、普通科の1年生9人が地域の現状を評価する「まちの通信簿」をつけた。若者の意見を総合振興計画の策定に生かす町の取り組み。
今年で町制20周年を迎える町は現在、来年度から10年間のまちづくり指針「第3次町総合振興計画」を策定中。高校生の声も反映しようと、昨年度、一般を対象に実施した提案型WS「さつま未来よほう」の高校での開催を提案し、総合的な探究の時間で実現した。
初回は5月27日あり、生徒らは少子高齢化など町が抱える課題を学び、2班に分かれて成績付けに挑戦。話し合って決めた評価項目について、「大変よい」「よい」「がんばりましょう」の3段階で判断した。
「大変よい」は豊かな自然や、気持ちが良いとして温泉に付けた。登下校や休日の移動時にバスの本数が少ないことや、町内に高校生の遊ぶ場所がほとんどない現状など不満が出た項目は「がんばりましょう」と判断した。
地元の坂口優衣さんは「町の将来をこれまで深く考えたことがなかった。地元を見つめるいい機会で楽しかった」と話した。WSは残り2回を予定。生徒らは今回出た意見などをもとに、地域の魅力を膨らませ課題を解決するアイデアを出し合って町に提案する。