南国交通の路線バス
鹿児島市交通局は4日、南国交通(同市)に業務委託している路線バス事業のうち、伊敷ニュータウン線や伊敷線など平日7路線の一部計15便の運行が4月から交通局に引き戻されていることを明らかにした。同社の運転手不足が理由としている。
交通局は2012年度、経営健全化などを目的に南国交通へ市バスの20路線の運行を委託した。5年ごとに契約を更新しており、現在3期目。23年度以降に引き戻された平日の便数は計119便に上る。
交通局が今回戻された15便を含めて市バス路線を運行するのに必要な運転手は計103人。1日現在で102人と1人不足している。不足分は残業で補てんすることで減便が生じないようにしている。
南国交通との契約は26年度まで。27年度以降の再契約は困難との方針を示されているという。郡司敏郎バス事業課長は「市民の足を守らないといけない。何とか路線を維持して、市民生活に影響がないようにしていきたい」と話した。
このほか交通局は4日の市交通事業経営審議会で、7月の路線バスのダイヤ改正に伴い、運転手不足のため平日の7路線で22便程度減便すると報告。市電の運賃値上げを検討することを盛り込んだ市交通事業経営計画の見直し骨子案も示した。