公示ぎりぎりの共産・松崎氏出馬取り下げ 「共闘」の合意は交わさなかったけど…面談で「不審点の疑問が晴れた」 参院選鹿児島

2025/06/29 06:35
会見に臨む松崎真琴氏=28日、県庁
会見に臨む松崎真琴氏=28日、県庁
 共産党鹿児島県委員会(山口広延委員長)は28日、7月3日公示の参院選鹿児島選挙区(改選数1)に立候補を予定していた新人の元県議・松崎真琴氏(67)の擁立を取り下げると発表した。立憲民主党が推薦する無所属の尾辻朋実氏(44)を自主的に支援していくとした。主要野党候補の一本化が事実上、実現することになった。

 県庁で会見した松崎氏によると、尾辻氏と28日昼ごろ鹿児島市内で面会。当初、自民党公認候補に名乗りを上げた点や、政治への向き合い方などについて尋ね「自民政治を終わらせるという思いは一致している」と確認したとし、「私の願いと未来を尾辻氏に託す決断をした」と述べた。

 立民と共産は19日の党首会談で1人区での候補者調整を進めることで一致。立民県連は一本化協議を翌20日、県委員会に申し入れていた。山口委員長も、尾辻氏らと27日に面談したことを明かし「不審に思っていた点に率直に答えてもらい疑問が晴れた」とした。

 県委員会は共闘の条件として共闘意思、政策合意、選挙協力を挙げていたが、松崎氏は「今回は共闘ではない」と説明。政策文書などは交わしておらず、「参院でも自民・公明党を少数に追い込むため私が降りるという立場」と語った。

 松崎氏の出馬取り下げを受け尾辻氏は「大変重い決断。多くの支持を受けないと戦えない大きな敵なので、両党関係者の粘り強い交渉に感謝したい」と話した。

 同選挙区では、自民党元職の園田修光氏(68)、参政党新人の牧野俊一氏(39)も立候補の意向を示している。

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