運転士が本当に足りない、JR支援者4人も定年退職――肥薩おれんじ鉄道 平日さらに13本運休へ「迷惑かけ大変心苦しい」

2025/07/02 05:45
〈資料写真〉肥薩おれんじ鉄道
〈資料写真〉肥薩おれんじ鉄道
 鹿児島県薩摩川内市と熊本県八代市を結ぶ肥薩おれんじ鉄道(熊本県八代市)は30日、運転士不足に伴う一部列車の運休を8月から拡大すると発表した。今後、さらなる運転士離職が見込まれるため。平日51本のうち、新たに13本を運休し約3割に当たる計18本となる。解消の見込みはなく、時期は当面の間としている。

 土日祝は46本のうち、上り8本、下り7本の計15本を運休する。

 同鉄道によると、通勤や通学の影響を考慮し平日の運休は主に昼間。代替バスの運行予定はない。夏休みが終わる9月以降は混雑解消のため、沿線高校が多い米ノ津(出水市)-川内(薩摩川内市)間の平日朝の上下2本で、2両から3両編成に増やし対応する。

 同鉄道の運転士は4月1日時点で27人が在籍。平日51本運行するには、37人が必要としている。2025年度は、JR九州の人員支援で出向する運転士4人が定年退職する。代替運転士の確保も進まなかったため、運休拡大を決めた。

 同鉄道は今年2月から運転士不足により平日上下5本を運休。同様の理由で観光列車「おれんじ食堂」も4月から運休している。同社の担当者は「迷惑をかけ大変心苦しい。採用を強化し、早期の通常ダイヤ再開を目指したい」と話した。

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