降灰の中、傘を差して横断する人や行き交う車=2日午後2時45分ごろ、霧島市牧園町高千穂
連続噴火が収まらない新燃岳は2日も噴煙を上げ、霧島市牧園に多量の火山灰をもたらした。一部の小学校は午後の授業を切り上げるなど対応に追われた。
火口から約6キロの高千穂地区では日中、霧雨のような火山灰が降り続いた。道路や家屋は厚さ数ミリの灰に覆われ、車が離合するたび路面の灰が舞い上がった。
高千穂小学校は5限目の途中で授業を取りやめ、全児童を下校させると決めた。娘を迎えに来た有川知映さん(40)は「車で来る途中も灰が視界を遮り危なかった。帰りも気を付けたい」と話し、学校を後にした。西留栄俊校長(53)は「児童の安全を第一に考えて判断した」と語った。
「一日中、ひっきりなしに灰が降って困る」。同地区に40年以上暮らす古川正利さん(80)は心配そうに空を見上げた。サングラスとマスクを着け、自宅の畑で育てるナスやトマトの葉にかぶった灰を水で洗い流した。「こんなドカ灰は初めて。長引かないといいが」と不安を口にした。