《詳報》トカラ列島・十島村の群発地震、累計1690回超に やはり「眠れない」住民5人、3陣目の島外避難へ 村長「避難期間延長も視野」

2025/07/09 06:15
〈資料写真〉十島村悪石島のやすら浜港
〈資料写真〉十島村悪石島のやすら浜港
 鹿児島県トカラ列島近海の群発地震を受け、十島村は8日、第3陣となる島外避難を実施すると明らかにした。悪石島の住民5人が9日の村営フェリーで鹿児島市へ向かう。地震は8日も続き、悪石島などで午後10時までに震度4〜1の地震が38回あった。6月21日からの累計回数は1694回となった。

 村によると、悪石島の20〜70代の男女5人が「眠れない」「不安」などと訴え、島外避難を希望した。7日に2人が帰島しており、5人が避難した後に残る住民は20人となる。

 最大震度6弱を観測した3日以降、第1陣13人は4日に、小宝島住民を含む第2陣46人は6日に、鹿児島市のホテルなどに避難した。村は当初、1週間程度を目安としていたが、久保源一郎村長は8日、「難しい判断だが、期間延長も視野に検討する」と話した。

 簡易郵便局は当面休業し、村は島に残る住民に2週間分のレトルト食品や米などを救援物資として送った。悪石島では小中学生14人全員が島外避難し、学校は臨時休校となっていたが、タブレット端末を使いオンラインで授業を再開した。

 悪石島では8日も午前11時ごろ、震度4の地震があった。小宝島と奄美市笠利で震度2、諏訪之瀬島などで震度1を観測した。気象庁によると、震源地はトカラ列島近海で、震源の深さは約30キロ。地震の規模はマグニチュード4.5と推定される。8日に起きた38回の地震の内訳は、震度4が1回、3が2回、2が9回、1が26回。

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