不登校も救ってくれた――〝猟犬LOVE〟19歳女子が、ハンターチーム入り わな猟免許も取得、獣肉処理もお手のもの「夢はジビエ施設づくり」

2025/07/13 06:47
わなの点検をする外山千乃さん=鹿児島市犬迫町
わなの点検をする外山千乃さん=鹿児島市犬迫町
 鹿児島市犬迫町で有害鳥獣駆除に取り組む「チーム犬迫スペシャルハンターズ」に、新メンバー外山千乃さん(19)が加わった。40~60代のおじさんチームの紅一点。今は新屋敷町の自宅から通うが、近く犬迫に家を借りて移り住む。将来は獣肉を活用した事業など、自然の中で生計を立てる夢を描く。

 父親の柔道整復師、貴彦さん(49)の飼う猟犬が好きで、子どもの頃から狩猟について回った。高校で一時不登校になったときも、野山で動物と触れあう中で克服したほど。高校3年生で18歳になると、すぐにわな猟の免許を取った。

 卒業後は大手コーヒーチェーンでアルバイトする傍ら早朝に父と野山にわなを仕掛け、休みや夕方に見回る日々。そんな姿がチーム犬迫の目にとまり、スカウトされた。5月には町内に畑を借りて野菜作りを始め、ハンターズ仲間の紹介で空き家を改修して移り住む準備も進める。

 「動物は好きだが、狩猟のワクワク感がたまらない。畑を作るようになって害獣被害の深刻さも分かった。市街地の近くで自然豊かな犬迫は素晴らしい。地域の役に立てるように頑張りたい」と意気込みを語る。

 獣肉の処理もこなす。自家消費や知人へのお裾分けのほか、ペット用に加工した干し肉は犬好きに好評だ。将来は手軽にジビエ(野生鳥獣肉)を楽しめる施設を造りたいと考えている。

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