おいしい新米味わって――コメ騒動続く中、超早場米の収穫が種子島で始まる 「概算金」は高水準だが、生産コストも増大

2025/07/15 06:35
超早場米のコシヒカリを収穫する農家=14日午後、南種子町茎永
超早場米のコシヒカリを収穫する農家=14日午後、南種子町茎永
 超早場米コシヒカリ産地の鹿児島県種子島で14日、収穫が始まった。コメの供給不足による価格高騰が続く中、農家は丹精込めて育てた黄金色の稲穂をコンバインで刈り取り、「おいしい新米を味わって」と願った。

 南種子町茎永の石堂裕司さん(50)は雨が上がった同日午後、3月下旬に田植えした約30アールで収穫を開始。4月下旬〜5月に冷たい風が吹いた影響で1週間程度ずれ込んだが、例年以上の実り具合という。

 コメの供給不足は続き、集荷時にJAが農家へ代金を仮払いする「概算金」は、県内25年産早期米でも高い水準となっている。一方で、肥料や燃料などの値上がりによる生産コストの増大も価格高騰の背景にある。

 石堂さんは価格転嫁に一定の理解を求めつつ、「生産者としては、おいしいコメを消費者に届けたいという思いに尽きる。新米を一粒一粒味わってもらえれば」と話した。

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