頻発するトカラ地震 長期化する避難生活、帰島の交通費、家畜のケアはどうなる? 十島村と鹿児島県、防災相に支援求める

2025/07/15 11:33
トカラ列島近海の群発地震を受け開かれる災害対応協議=14日、鹿児島県庁
トカラ列島近海の群発地震を受け開かれる災害対応協議=14日、鹿児島県庁
 トカラ列島近海の群発地震を受け、内閣府は14日、十島村と鹿児島県との災害対応協議をオンラインで開いた。村や県は避難者が帰島する際の交通費支援をはじめ、避難の長期化で島内外の住民の不安が高まっているとして生活支援を求めた。

 坂井学防災担当相と久保源一郎村長、塩田康一知事らが出席した。協議は冒頭のみ公開された。県によると、避難者が帰島する際の交通費を災害救助法の枠組みで国と県が負担することや、畜産業や宿泊業への支援を協議。家畜の避難については輸送費に加え、移動する際の人員確保を含めた対応を国に求めた。

 塩田知事は協議後の取材に「全島避難のような緊急的な対応が必要になった際には、自衛隊派遣など迅速的確な対応もお願いした」と話した。

 坂井担当相は会合冒頭で、避難生活が長くなっている住民について「引き続き支援し、島に戻った後も適切に支援する」と言及。島に残る住民についても「ニーズをしっかりとくみ取り対応する」と述べた。久保村長は「台風時期でもあり、雨の影響が心配」と継続的な支援を求めた。

 村への災害救助法の適用を受け、政府は現在、避難時のフェリー代やホテルの宿泊費を国庫負担の対象としている。内閣府は震度6弱が起きた3日以降、県庁と村役場に地域防災力強化担当の職員2人を派遣し、支援内容の調整などをしている。

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