柿原製菓の「マイケーキ」
洋菓子「マイケーキ」などの製造販売を手がける柿原製菓(鹿児島市、角元良郎社長)が、鹿児島地裁から破産手続き開始決定を受けたことが25日、分かった。決定は23日付。信用調査会社や代理人弁護士によると、破産管財人は本多淳太郎弁護士(同市、照国総合事務所)。負債総額は約2億7000万円。同日、事業停止し従業員16人は全員解雇した。
柿原製菓は1956年創業。ヒット商品となった「マイケーキ」をはじめ、「レモンケーキ」や「黒糖まるぼーろ」などの和洋菓子を製造し、スーパーマーケットや食品卸売業者へ販売していた。2010年7月期には売上高約3億3000万円を計上した。
同業者との競争激化で収益が低迷した。16年には同市の郡山工場を閉鎖し経営改善を図ったものの、近年の原材料高騰が追い打ちとなった。24年7月期は売上高約1億7000万円、純損失は約1000万円だった。
代理人弁護士は「新型コロナウイルス禍で営業活動が困難だったほか、原材料費や人件費の上昇、設備の老朽化など複数の要因が重なった」と説明した。約40の債権者には郵送やファクスで通知した。