様変わり夏休みの出校日――今は1回が主流? オンライン派もじわり あなたの時代はどうだった? 長崎は全県一斉の統一日

2025/07/28 11:42
昨年の夏休みの日記の画面。福島三鈴校長も毎日書いた=出水市の江内中学校
昨年の夏休みの日記の画面。福島三鈴校長も毎日書いた=出水市の江内中学校
 夏休みが始まって1週間余りが過ぎた。鹿児島県内の小中学校の多くは期間中に出校日(登校日)を設け、平和教育や宿題の提出日に充ててきた。近年は熱中症を懸念して、2回から1回に減らす学校も増えている。

 出水市の江内中学校は昨年から、8月1日の出校日を、タブレット端末を使ったオンラインに切り替えた。猛暑下の登下校による熱中症の危険性を考慮。台風や大雪など登校できない事態に備え、遠隔授業の練習になると考えた。例年行ってきた平和に関する講話もオンラインで行った。

 「夏休みのしおり」は紙を廃止して端末に配信し、日記もオンラインで週1回提出とした。福島三鈴校長(58)は「夏休み中も学校と生徒がつながり、生徒は精神的に不安定なときなどにSOSを発信できる」とメリットを実感したという。休み明けに日記をまとめてチェックする必要がなく、教員の負担軽減にもつながった。本年度も同様の取り組みを予定している。

 出校日は出席日数に含まれず、取り扱いは学校の判断に任されている。鹿児島市は出校日が8月下旬に1回のみの学校が大半を占める。指宿市は本年度、2回実施する小中学校がゼロとなった。薩摩川内市も本年度から全公立小中学校が1回のみとなる。3市の教育委員会によると、熱中症への懸念や教員の働き方改革が背景とみられるという。

 九州各県でも学校の判断に任せているケースが多い。福岡県は出校日そのものがない市町村もあるという。一方で長崎県は、全県一斉で原爆の日の8月9日を登校日とし、平和学習を行っている。

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