外国人客が77%増、中国人はなんと3.5倍超…鹿児島市の宿泊観光客、過去2番目の多さ でも「全国に比べると回復に遅れ」

2025/07/30 06:39
〈資料写真〉鹿児島の特産品店で買い物を楽しむ客船ツアー客=鹿児島市東千石町
〈資料写真〉鹿児島の特産品店で買い物を楽しむ客船ツアー客=鹿児島市東千石町
 鹿児島市は29日、2024年の観光統計を発表した。宿泊観光客数は前年に比べて24万千人(6.4%)増の402万人となり、18年(410万人)に次ぐ過去2番目の多さとなった。全国的な旅行需要の高まりに加え、海外客も7割伸びるなど新型コロナウイルス禍からの回復がより鮮明になった。

 市観光戦略推進課によると、宿泊客数の増加は4年連続。外国人は38万4000人で前年から77%伸びた。市はクルーズ船の寄港増や円安を背景としたインバウンド(訪日客)増加が要因と推測する一方で、「(訪日外国人旅行者が過去最高となった)国と比べ回復が遅れている」とみている。

 国・地域別では中国、韓国、香港など東アジアが中心。観光ビザの発行条件が緩和された中国が前年の3.5倍超の9万7116人で最多となった。2万4566人(前年比66.5%増)の米国など、欧米豪からの客も増えているという。

 宿泊客を含めた市外からの観光客数は946万4000人で、45万5000人(同5.1%)増えた。県外客が増える中で、県内からの宿泊、日帰り客は減少した。新型コロナの影響が落ち着き、長期旅行が増えたことが要因とみられる。

 観光消費額と市内への経済波及効果はそれぞれ、1234億8700万円(同3.5%増)、1741億2200万円(同5.6%増)。同課の大澤晃課長は「インバウンドはコロナ前に回復しきれておらず、今後増やしていきたい」と話した。

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