〈資料写真〉7月16日、悪石島に帰るためフェリーに乗り込む住民=鹿児島市本港新町の南ふ頭
トカラ列島近海の群発地震で、島外避難している鹿児島県十島村悪石島の住民のうち帰島を希望した3人が30日夜、村営船で鹿児島市の鹿児島港を出港した。31日に到着予定。小宝島を含め最大71人だった島外避難者は残り6人となった。村は「引き続き帰島意向を聞きながら対応する」としている。
村は、震度4以上が5日間発生しなければ希望者を帰島させるとの方針を示していた。基準に達した翌日の22日から希望者を募り、25日夜に村営船で出発する予定だったが、台風8号の影響で延期が続いていた。
村によると、3日に震度6弱を観測し、翌4日から島外避難を始めた。その後も群発地震は続いたが、既に悪石島の32人は自主的に帰島した。帰省している義務教育学校の児童生徒や教職員は避難者とはみなしていない。
村は「台風の影響で延期が続く中、やっと帰島の希望に応えることができた。残る避難者のケアも続ける」としている。
福岡管区気象台によると、30日は午後10時までに悪石島で震度2を1回、震度1を2回観測した。6月21日からの有感地震は累計2233回となった。