☆が示すのは耐水性、汗と思ったら大間違い…皮膚科院長が教える日焼け止めの正しい使い方

2025/07/31 14:30
〈イメージ写真〉
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 連日暑い日が続き、「日焼け」が気になる季節。紫外線が原因で、しみやしわにもつながるという。日本臨床皮膚科医会理事で紫外線対策に詳しい島田辰彦医師(島田ひふ科院長・鹿児島市)に、日焼け対策について聞いた。

 日焼けは紫外線によるやけどだ。春から初秋、1日では午前10時~午後2時が強いとされる。雨天は晴天の30%ほどだが、薄曇りだと80%に上がる。島田医師によると、紫外線に弱いのは女性よりも男性。高齢者ほど弱いという。

 紫外線はUVA、UVB、UVCに区分される。そのうちUVAとUVBの一部が、地上に届いて影響を及ぼす。特にUVBは、皮膚に発赤や水疱(すいほう)ができたり、色素沈着が起きたりする場合がある。長期に浴びるとしみやしわ、たるみなどの光老化や皮膚がん、白内障の原因になる恐れもある。

 一般的な対策は日焼け止めだ。パッケージに書かれた「SPF」はUVBに対する効果、「PA」はUVAを防ぐ効果を示す。

 市場ではSPF30~50の日焼け止めが多く出回っているが、島田医師は「日常生活や屋外での軽い活動なら15以上で大丈夫。PAも日本人は++から+++で十分」と話す。

 炎天下のレジャーやマリンスポーツをする時は、高い数値のものが安心だ。一方、飲む日焼け止めはSPF3程度で代用は難しいという。

 さらに2024年12月からは耐水性を☆で示すようになった。「☆」は20分の水浴2回後、「☆☆」なら20分の水浴4回後、水浴前の50%以上のSPFを保持する効果を表す。ただ、汗に対する耐久性ではないため、2時間ごとの塗り直しが重要だ。

 日焼け止め以外では、帽子の着用や日傘、アームカバーがある。キャップ型帽子はつば7センチで60%、ハット型で65%の紫外線をカットする。日傘は遮光率を確認したい。世界保健機関(WHO)などが作成した地域別の紫外線情報アプリもある。

 島田医師は「外出時はバンダナを首に巻き、プールではラッシュガードを着用するのも効果的」と話す。

 日焼けをしたら、ぬれたタオルや流水で冷やす。医療機関を受診するのも一つの手段だ。「対策はいつからでも始めた方がいい。外出は紫外線の強い時間を避けたり日焼け止めを塗ったり、できることをして」と呼びかける。

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