〈資料写真〉デジタル端末を活用し行われた全国学力・学習状況調査
文部科学省が31日に公表した2025年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で、鹿児島県内公立学校の平均正答率は、小6理科で全国の公立学校の平均を上回った。小6国語・算数、中3国語は、ほぼ同等で、中3数学は下回った。オンライン方式が初めて導入された中3理科は、学力を推定するスコアが全国を下回った。
教科ごとの平均正答率は小6は国語67%(全国66.8%)、算数57%(同58%)理科60%(同57.1%)。中3は国語53%(同54.3%)、数学45%(同48.3%)だった。中3理科は「IRT(項目反応理論)スコア」で示され、県内平均は493で全国の503を下回った。
県教育委員会によると、学力のばらつきは全国より少なかったが、小6算数と中3全教科で下位層への偏りがみられた。算数、数学では個人差が大きいという。特に図形を用いた証明や、数と式の説明などが弱く、疋田哲朗県義務教育課長は「計算はできるが、なぜそうなるのか理解できていない点に課題がある」と分析した。無答率は小中全教科で全国より低かった。
質問調査では、「自分にはよいところがある」が小6が40.4%(全国47.3%)、中3は34.1(同40.7%)と全国より低かった一方、「学校に行くのは楽しい」は小中とも高かった。
県内結果は公立学校計668校2万5724人についてまとめたもので、国私立は含まない。県内の男女別集計は行っておらず、詳細な分析結果は10月ごろに公表する。