県警本部と阿久根署をリモートでつないで行われた捜査検討会=1日、鹿児島市の県警本部
1997年に鹿児島県阿久根市大川で発生した強盗殺人事件は、未解決のまま1日で28年を迎えた。県警捜査本部は同日、リモート形式で捜査検討会を開き、今後の方針を協議した。捜査本部長の鶴田忍刑事部長は「被害者および遺族の無念や、地域住民の解決を願う思いを重く受け止め、必ず摘発する信念を持って捜査を進める」とコメントした。
検討会は非公開。県警本部からは鶴田刑事部長ら6人、阿久根署からは山藤澄博署長ら4人が参加した。
県警によると、延べ約5万7000人の捜査員を投入し、交友関係や車両を調べるなどしているが、解決につながる有力な手がかりは得られていない。2024年は数件の情報提供があり、現在、5人程度の専従捜査員が寄せられた情報などを基に捜査を進めている。
事件は97年8月1日午後2時ごろ、無職下薗功さん=当時(63)=宅に男2人が侵入。ナイフを突き付け金を要求し、下薗さんと妻を金属バットなどで殴り、室内を物色した。下薗さんは死亡、妻は重傷を負った。
捜査本部は情報提供を呼びかけている。同署=0996(73)0110。