就任後初の会見に臨む内倉浩昭統合幕僚長=4日、東京・市ヶ谷
防衛省制服組トップの内倉浩昭統合幕僚長=鹿児島県垂水市出身=は4日、就任後初めての記者会見を開いた。3月に発足した統合作戦司令部や、米国をはじめとする同盟国・同志国との連携強化を目標に掲げた。鹿児島についても触れ「古里は離れていても心は一つ」と述べた。航空自衛隊トップの航空幕僚長から1日付で就任した。
会見で内倉氏は、中国、北朝鮮の軍事活動活発化やロシアとの連携に懸念を示し「わが国周辺の安全保障環境はかつてないほど厳しい」と説明。統合幕僚監部と統合作戦司令部を中核とし「統合運用体制の最適化と実効性向上を目標に任務に取り組む」と述べた。
米軍との連携について「日米同盟の抑止力と対処力の強化を図ることは死活的に重要」と強調。関係国との協力で「望ましい安全保障環境の創出とインド太平洋の平和と安定に積極的に関与したい」とした。
座右の銘について聞かれた内倉氏は、西郷南洲翁遺訓から「至誠」を挙げた。「古里の延長に国が、古里の家族や友人の延長に国民全体がある」と語った。