自民党鹿児島県連の執行部役員・選対常任委員合同会議で、参院選の総括について話す森山裕県連会長(左)ら=7月26日、鹿児島市
自民党の森山裕幹事長が参院選鹿児島選挙区での公認候補落選を受け、県連会長を辞任する意向であることが県選出国会議員に伝えられた4日、県内の所属議員らに動揺が広がった。続投を望む一方、「けじめをつけたいのでは」と理解を示す声も。辞任に至った場合の後任に今年1月入党した三反園訓衆院議員(鹿児島2区)の名前も挙がり、「交代は簡単にはいかない」と懐疑的な見方もあった。
県連副会長を務める鹿児島県議会の日高滋議長は「一つのけじめが示された。私たちも責任を感じる」と重く受け止めた。今後について「県議団内でもいろんな意見が出るだろうが、大切な時期なので十分議論が必要。自民党をどうしていくのか課題を投げかけられている状況だ」と話した。
県連総務会長の仮屋秀一鹿児島市議は「われわれは辞任を望んでいないし、会長として今後も頑張ってもらいたい」とした上で、「非常に責任感が強く、党幹事長の重責も担っている。参院選の結果について何らかの結論を出さなければいけないとの思いからではないか」と心情を察した。
青年局長の柴立鉄平県議は「辞意は残念。参院選の結果を受けてということであれば私たちの力が足りず申し訳ない」とした。三反園氏については「報道で聞いているだけ。今後の流れを見守るしかない」と述べるにとどめた。
県議団内では、森山氏が会長を辞めた場合、「4人しかいない国会議員の中で後任を決めていいのか」との懸念も根強い。他県連では県議が会長を務める例も多い。
ある県議は「入党して1年に満たない三反園氏が会長に就くのは納得できない」と憤る。別の県議は「県知事時代の政治姿勢や自民公認候補を破り当選した三反園氏の入党には今も異論がある。まとめきれるのか」といぶかった。