積み増しで1割加算サービスのあった交通ICカード「ラピカ」
鹿児島市交通局と船舶局は10月1日から、県内交通ICカード「ラピカ」「いわさきICカード」の積み増し時の1割加算を廃止する。9月30日までの加算分は10月以降も有効。民間バス事業者から「加算が経営を圧迫している」と相談が寄せられ、事業者間で協議していた。
市交通局によると、ICカードは市交通局と船舶局、鹿児島交通、南国交通、JR九州バスで使える。加算廃止後もカード自体は積み増しを含め利用できる。2023年度に市バス・市電で1割加算を受けICカードを使ったのは延べ470万人。桜島フェリーは旅客のみで同15万6000人。
加算を巡っては、事業者の経営状況や、相互利用できなくなった際の利便性などについて協議した結果、廃止が決まった。市交通局は「厳しい経営状況を理解いただき、今後もバス・電車を利用してほしい」。鹿児島交通は「(廃止による)増収分は運転手の待遇改善などに充て、公共交通を持続可能なものとしたい」と理解を求めた。