鹿児島銀行元頭取の永田文治さん
鹿児島銀行元頭取で、農業を軸に地域経済の振興を図るアグリクラスター構想を推進した永田文治(ながた・ふみはる)さんが8日、死去した。77歳。鹿屋市出身。死因と自宅は非公表。通夜、葬儀・告別式は家族葬で行う。喪主は妻まり子(まりこ)さん。鹿児島銀行が後日、お別れの会を開く。
1948年生まれ。鹿児島大学卒。72年鹿児島銀行入行。取締役法人推進部長、常務などを経て2006年、生え抜きでは14年ぶりとなる頭取に就任した。
頭取在任中は畜産を中心に南九州で盛んな農業関連への融資拡大に注力。食品加工をはじめとする製造業、飲食・観光といったサービス業など、関連産業へと経済効果を波及させるアグリクラスター構想を推し進めた。
10年の会長就任後は、鹿児島経済同友会の代表幹事として鹿児島市の鹿児島城(鶴丸城)の御楼門復元に取り組み、寄付金集めを担った。12年間にわたり県ラグビー協会長を務め、高校生の選抜チームをオーストラリア・パース市に派遣するなど競技力向上に努めた。