納めた反則金、交通違反じゃなかった…鹿児島県警が“誤摘発”139件 規制と標識が不一致「警察官の認識や連携が不足」

2025/08/14 11:41
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 鹿児島県警は13日、県公安委員会が決定する交通規制と道路標識などが一致していない事例が計2973件あったと発表した。鹿児島、鹿屋、薩摩川内の3市で、誤って計139件摘発しており、反則金として徴収した約83万円を2024年までに全額返還し、行政処分も抹消した。

 誤摘発はいずれも22年に発覚。記録が残る過去5年分を調べた。鹿児島市郡元1丁目の市道「法文学部前交差点」で122件、鹿屋市笠之原町の国道「笠之原町交差点」では16件、薩摩川内市平佐町の市道「川内商工前交差点」で1件あった。主に、県公安委の決定を得る前に、2段階右折しなかったミニバイクの運転手を摘発するなどした。

 交通規制の不一致を巡っては、21年に奄美市と鹿屋市で発覚。県警は同年10月中旬から25年3月下旬まで調査していた。県警交通規制課によると、不一致の多くは、手続き上不備のある中央線が引かれている「中央線変移」(988件)だった。道路拡張や交差点改良の際、警察官の認識不足や道路管理者との連携不足が原因としている。

 これらとは別に、鹿児島市や日置市など7カ所で標識の設置場所が不適切だったにもかかわらず、18~23年に計14件を誤って摘発したことも判明した。

 岩城孝志交通部長は「多大な迷惑をかけたことをおわびする。再発防止を徹底し、県民の理解が得られる交通取り締まりをしていく」とコメントを出した。

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