〈参考資料〉新総合体育館整備事業の問題点や陳情の出し方を解説するウェブサイト「鹿児島サバイブ」のホームページ
鹿児島県が鹿児島港本港区(鹿児島市)ドルフィンポート跡地に計画している新総合体育館整備事業で、約9億円に上る設計関連費用の撤回を求める陳情が県議会9月定例会に100件以上提出されていることが1日、分かった。6月定例会で付託された新体育館に関する93件を上回る異例の数となっている。
事業の問題点や陳情の出し方を解説するウェブサイト「鹿児島サバイブ」の発起人の1人で、鹿児島市の自営業中村稔彦さん(52)によると、集まった陳情108件を同日、県議会に提出した。全て県内在住者からで、場所の再検討や事業費の増額の懸念などが提出の理由という。中村さんは「議論が尽くされていないという県民の思いの表れであり、県議会には重く受け止めてほしい」と話した。
議会事務局によると、5日開会の9月議会では3日までに出された陳情・請願を取り扱う。
6月議会では新体育館の約9億円に上る設計関連費用を含む2025年度一般会計補正予算を可決した。県は設計業務を担う事業者の公募要領を作成中で、9月議会で内容を協議する予定。
6月議会に付託された陳情の6割超は事業の見直しを求める内容だった。「事業の白紙撤回」や「賛否を問う県民投票」は不採択、「県側と県民との意見交換の場を」は継続審査となった。