離陸する米海兵隊のオスプレイ=11日午前9時40分ごろ、鹿屋市の海上自衛隊鹿屋航空基地
北海道や東京、九州、沖縄で演習する陸上自衛隊と米海兵隊の実動訓練「レゾリュート・ドラゴン」が11日始まった。鹿児島県内では鹿屋市の鹿屋航空基地で米オスプレイが離着陸した。今後は徳之島の民間港に米軍の無人艇が展開するなど日米の隊員が25日まで訓練する。
防衛省によると、離島防衛における日米連携の具体化を図る共同訓練。過去最大規模の計約1万9000人が参加する。
鹿屋航空基地では11日午後6時までに、米海兵隊のMV22オスプレイが3回離陸、1回着陸した。機体周辺では隊員らが作業していた。日米計11機程度のオスプレイが鹿屋基地から大分や熊本の演習場に向かい輸送訓練に参加する計画となっている。
期間中は陸自隊員約100人が鹿屋基地内に滞在、米海兵隊員約150人は市内のホテルに滞在する。九州防衛局は基地内に連絡所を設け、事件事故の防止に努めるという。
米オスプレイは奄美市の奄美駐屯地でも離着陸を訓練する。瀬戸内分屯地(瀬戸内町)では12式地対艦誘導弾などを使い艦船との戦闘を想定して訓練する。
徳之島は県内で唯一、「生地(せいち)」と呼ばれる訓練場以外で訓練する。陸自約50人、海兵隊約50人が参加。米軍のALPV(半潜水型無人艇)を使う物資輸送=伊仙町の前泊漁港=や米軍ヘリの離着陸訓練=徳之島町のヘリポートと総合運動公園=などが予定される。南大隅町の佐多対空射場では日米共同の沿岸監視や電磁波訓練がある。